福井鉄道

2022.11.16現在


200形

 大型車。元は東芝製モーター、のちに廃車発生品のMT46を採用していたが、201編成と202編成はMT54に換装されている。ギア比が4.82(いわゆる国鉄近郊形と同じ)。全数廃車または休車。
 路面電車スタイルの車両が大勢を占めるようになった福井鉄道だが、この大型車はバリアフリーなんてどこ吹く風、軌道区間から車内に入るのに相当な段差を上らないといけなかった。
 それでも生き残っていたのはラッシュ時の輸送力確保のためらしいが、F1000形が出そろって役目を終えた。

201-2 清明→ハーモニーホール
203-1 三十八社→泰澄の里

 MT54車は鈍い113系だが、車輪のきしむ音がまるで違うのと、低速であることもあって印象はかなり異なる。モーター交換時に改造され、WN駆動ではなくなったらしい。
 MT46車は(当然だが)MT54と全く異なる、あまり癖のなさそうな音。


770形

 元・名鉄モ770形

777 神明→水落

 元々の最高速度70km/hよりは多少落ちるが、最高65km/hで走れる。なんというか、いかにも東洋電機な音である。
 F1000形が出そろうまではえちぜん鉄道との直通急行運用に入っていたこともあり、その時は名鉄時代を彷彿とさせる70km/hを出していたらしい。現在も車両不足でごく稀に代走する場合がある模様。


880形

 元・名鉄モ880形

未更新
883 北府→スポーツ公園
VVVF更新車SiC
889 三十八社→泰澄の里(回生ブレーキ併用)
883 ハーモニーホール→清明(空気ブレーキのみ)

 元々最高速度の低い美濃町線・田神線に入っていたため、福井鉄道移籍時に性能的には770形に合わせられている模様。
 770形とモーターがほぼ同一のため、走行音も似たようなものになった。が、ドアの開閉音などは全くの別物。
 2021年からVVVF更新が開始されたが、883,887,889の3編成で終了、残りの編成は廃車予定。東洋電機のハイブリッドSiCだが、ランダム変調を採用しており極めて静かになっている。その上、SME空気ブレーキは残してマスコン側で回生ブレーキを実装する変態仕様で改造されたので、一気に停止するのが難しそうで、ブレーキ力が必要な場合は初めから空気ブレーキだけで停車させる模様。


800形IGBT

 元・名鉄モ800形。F1000形などに比べて輸送力が小さいため、2018年をもって豊橋鉄道に再譲渡された。

802その1 清明→ハーモニーホール
802その2 西鯖江→サンドーム西

 営団05系や埼玉高速鉄道2000系で採用されている、いわゆる吸い込まれそうなインバーター音であるが、路面電車スタイルで採用されるとやたら静かになるらしい。
 元々最高速度の低い美濃町線・田神線に入っていて、さらにモ801だけは軌道法準拠の豊橋鉄道に移籍したため、性能的にはこちらで本領発揮……してはいるが、輸送力があまりに小さいため、真っ先に休車の対象になってしまう。


F1000形SiC

 FUKURAM。ブレーメン形の3車体連接車両は日本初

1001-2その1 三十八社→泰澄の里
1001-2その2 ハーモニーホール→清明
1003-3 新田塚→鷲塚針原(急行)

 VVVFはブレーメン形定番の三菱製。音は何ら変わりないためわからないが、ハイブリッドSiC量産車初期事例であることが文献で判明している。
 設計最高速度が70kmで、実運用では福井鉄道線内は65km/hまで加速できるため、富山ライトレールより僅かに高速。えちぜん鉄道内では70km/hまで加速できるので更に速い。
 なお、残念なことによく事故って長期休車を余儀なくされる。路面電車の区間がある宿命か。更に福井鉄道線内でよく遅延するので、交換駅変更が日常茶飯事(本来は福大前西福井で超低床車両同士、鷲塚針原で三国芦原線の編成との交換があるが、後者が新田塚に変更され、遅れてるのに発車待ちをするハメになる)で無線が飛び交うことが多い。
 運用は4本中2本はえちぜん鉄道との直通急行となっていて、それ以外は運用できる車両がある場合のみ一般車運用に混ざる。前日夜に福井鉄道のTwitterで公開されるので調べておくといい。


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